June 18, 2009

スゴクヘン

不朽の名作×人気漫画家!『BLEACH』作者が『地獄変』表紙を描き下ろし

20090617-00000003-oric-ent-thum-000こういう企画って、一体誰が考えてるんでしょう。
活字離れが叫ばれている中、不況に喘ぐ出版業界の努力の形骸は見受けられますが、このような迎合の仕方で果たして良いものなのでしょうか。

「芥川って言うとほら、きっと難しくて漢字がいっぱいで読みにくそーとか思っちゃうよね。うんうんわかるよー。でもさ、ほら、表紙見てみてよ。ね?なんか面白そうでしょー?」

みたいな?

小説の素晴らしいところは、文章のみによって各々がそれぞれのイメージを自由に想起できることだと考えています。

作家によっては装丁にとてもこだわる方もいらっしゃるし、中には自分でデザインする人までいるそうです。

もちろんかの昔、竹久夢二という画家が人気を博していた時代、彼が装丁したり挿絵を書いた小説が飛ぶように売れたという話は有名です。

しかしそれとて、決して作品の世界観を偏らせ、固定してしまうほどの「悪目立ち」はしていなかったはずですし、あくまで物語世界に即し寄り添う装飾的なものであったはずなのです。

本が売れなくなったこと自体は確かに憂えるべき由々しき問題だとは感じていますが、的外れな努力は、かえって本来読者(=消費者)として掴むべき層の人々に、気恥ずかしさと違和感を覚えさせているだけなのではないでしょうか。

特に死して100年を迎える小説家が多くなる昨今、著作権も切れ、テキスト自体の二次使用すら無際限に許可されてしまっている今日では、カバーイラストを考えるとき、作者の意図など気にする人間など、殆ど皆無に近いのでしょうね。

いとかなし。

4101025029地獄変・偸盗 (新潮文庫)
芥川 龍之介
新潮社 1968-11



spb-0039 at 20:00│Comments(0)TrackBack(0)ホンノコト 

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